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CNF セルロースナノファイバーは夢の物質

セルロースナノファイバーは、日本が持て余している「木」を有効に活用し、鉄よりも軽くて強い物質を作り出す技術です。日本が誇る産業、車の製造に革命をもたらす可能性があります。応用範囲も広く、スマートフォンの液晶画面を強くしたり、紙おむつの消臭効果を高めたり、日焼け止めや化粧品をのべとつきを抑えたり、インク切れの起きにくいボールペンを作ったりすることができます。既に商品化が開発されているものもあり、今後の製品化に大きな期待が寄せられています。日本と世界を救う可能性を秘めたセルロースナノファイバーとは、一体何なのでしょうか?

 

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セルロースナノファイバーとは一体?

セルロースナノファイバーとは、パルプ、木から作る繊維の一種です。繊維を更に細かくナノ化することで、強度が高く、なおかつ軽量化した製品を作ることができます。鉄と同等か、それ以上の強度を持つと言われている、セルロースナノファイバーで作られた板の重量は、鉄の5分の1しかありません。また、ゴムや繊維に混ぜ込むことによって、さまざまな製品を作ることができます。樹脂に混ぜ込めば、強い車の素材になり、ゴムに混ぜ込むことによって、今よりも安全でより強いタイヤを作ることができると言われています。

車の製造に大きな影響が

車のボンネットやフェンダー、ドアなどの主要外装部分は、現在鉄板を加工して作られています。バンパーなどは、樹脂を使っている場合が多くなっています。これらの部分に、セルロースナノファイバーを使う事ができます。鉄よりも強く、軽く作ることができるので、燃費の向上が期待できると同時に、これは世界全体のCO2削減という、地球規模の環境保護に繋がっていく可能性があるのです。また、皆さんが当たり前だと思っている自動車のタイヤにも革命がもたらされる可能性があります。現在のタイヤの色は全てが黒ですが、これは、タイヤとしての強度を増すため、素材であるゴムに、カーボンブラックという物質が混入されているためです。カーボンブラックは純粋な炭素分子ではないため、発がん性を完全には否定できていません。セルロースナノファイバーは、タイヤの製造において、カーボンブラックに代わる素材として期待が寄せられています。もしそうなれば、タイヤの色は様々な着色が可能になり、強さと楽しさが増す、そんなタイヤが開発されるかもしれません。ちなみにですが、タイヤを構成するゴムの強さは、カーボンブラック混入のものが29.1Mpa、対してセルロースナノファイバー混入のものは59Mpaというデータがあります。倍近い強度がある、ということになります。また、日本ではセルロースナノファイバーを透明にする技術が開発されています。これを応用すると、自動車ガラスも製造できます。自動車ガラスは万が一の際に割れなければならないという基準がありますが、樹脂の性質を変えるなどの調整をすることによって、この課題もクリアできます。

スピーカーの振動板に。ヘッドフォーンに。よりクリアな音が楽しめます。

セルロースナノファイバーは、スピーカーの歴史を変えます。今まで、スピーカー内部の振動版という部品はパルプから作られた紙が主流でした。これをセルロースナノファイバーに変える事によって、より密度が高まった振動板を作ることができます。密度が高まることによって、中低音の安定感が増し、高温の再現性が高まります。セルロースナノファイバーで作られた振動板を持つスピーカーは、音を忠実に再現する能力をより高いレベルで実現します。この技術は、ヘッドフォーンにも応用できます。より近い将来、かなりの高音質が、誰でも気軽に楽しめる時代がやってきそうです。

消臭シートに。紙おむつが臭わなくなる。

セルロースナノファイバーは、消臭の力も持っています。紙おむつなどの消臭が必要な商品にセルロースナノファイバーを使うことによって、より高い消臭効果が期待できます。紙おむつに限らす、強い消臭が必要なシーンにおいて、活躍する事が期待されています。

増粘剤 日焼け止めやボールペンが使いやすくなる

セルロースナノファイバーを増粘剤として使うことで、さまざまなシーンでの改革が期待されています。例えば、日焼け止め。日焼け止めは性能の向上を感じてはいるものの、その使用感、べとつきは未だにそのままですよね。セルロースナノファイバーを日焼け止めの増粘剤として使うことによって、この日やけ止め特有のべたつきを解消する事ができます。また、ボールペンは、書く速度によっては、インキがダマになり、かすれる、まとまってインキが出る、などの状態になりやすいものです。特に筆速度の速い外国においては、この問題は深刻でした。セルロースナノファイバーをボールペンのインクの増粘剤として使うことによって、チクソ性が増し (力を加えるとより柔らかくなる) 安定した書き味のボールペンを作ることができます。筆速度の早い海外では、すでに商品が発売され、好評を得ています。

セルロースナノファイバーが世界を変える

このように、セルロースナノファイバーは、生産や生活の様々なシーンで、私たちに革命をもたらすであろう、大きな可能性を秘めています。一部では既に応用され、商品化されています。日本は国土の7割が森林ですが、この大切な資源を上手く活用できているかといえば、そうではありません。木にも寿命があり、適切な間隔で伐採、植樹をすることによって、その効果を最大にすることができます。セルロースナノファイバーの活用は地球規模の環境問題を考えていく上でも、とても大きな課題の一つといえるでしょう。

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