孫ターン 子育て 幸せに生きる方法

田舎暮らしの形態が変わってきた

田舎暮らしは本来、定年した老夫婦や定年を間近に控えた夫婦が行うものという認識がありましたが、ここへきて状況が変わってきています。背景にあるのは、日本の高齢化と人間として充実した生き方をしたいと望む子育て世代の新しい考え方。迎える側の行政の積極的な支援もあって、田舎の祖父母の元へ帰る孫ターンが増加傾向にあります。孫ターンはどうして増加しているのでしょうか?孫ターンの現状と人気の孫ターン先を調べてみましょう。

 

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シニアが多かった地方回帰

田舎暮らしに代表される地方回帰は、今まで定年後、あるいは定年を間近に控えた老夫婦に多くみられる現象でした。彼らは「都会で一生懸命働いたから老後は自然が豊かな田舎で暮らしたい」との想いで田舎で暮らすことを選択しています。でも、ここへきて、30代から40代の子育て世代が、地方へ移り住む現象が増えてきました。自分たちの親、子供から見れば祖父母が住んでいる地域へ移り住む「孫ターン」という現象が増えています。よくよく調べてみると、その背景には世界的にみられる人口減少と、今の時代を生き抜く若い世代の頼もしい価値観がありました。

変わる価値観

世代を表現する言葉として団塊やバブルなどのキーワードがあります。これらの世代の方が全てそうだとは言いませんが、傾向として、この辺りの方達までは会社重視の考え方の人が多いと思います。団塊の世代は家庭を顧みずに働き続けた(働かねばならなかった)方も多いのではないでしょうか。ちなみに私はバブルですが、バブルは日本全体が景気の波に乗っており、一流企業が毎年大量の採用をしていたような記憶があります。私たちは今の方々よりも少ない努力で、大きな企業に入社できたと思います。そのためもあるのか、会社に対する忠誠心が強い傾向にあったり、もの凄い努力の末に入社された部下からは努力が足りないとお叱りを受ける状況もままあるのかもしれません。そんな事はさておき、時代は刻々と変化し、日本の高度成長は過去のものとなり、超高齢化社会に足を突っ込み、日本人の考え方は変わって来たようです。私の超一流企業に勤める同級生とその部下のやり取りから、考え方の違いを見てみましょう。

終業時刻の一時間前に会社に来る同僚(課長)

 私の高校時代の同僚は日本で五本の指に入る超大手企業で課長をしています。彼は転勤で全国を渡り歩いていますが、同窓会でこんな発言があったのでお話してみたいと思います。彼は普通のサラリーマンですが、出張族のせいもあるのか、家庭はそれほど顧みない性格です。ちなみにB型です。彼は毎朝健康のために歩いて会社に出勤しますが、始業時刻より一時間早く会社に行きます。私のかつていた会社の重役は「車が混むから」という理由で早く来ていた事もありましたが、彼にはそのような理由はありません。ただ単に、早く来るのです。一方で彼の部下は時間ギリギリに来るのだそうです。そして、やれ子供の運動会だとか、何とか式だとか、様々な理由で休暇を取るのだそうです。同級生はこの事が面白くないらしく、私にぼやいていました。ここに明らかな世代の差が現れていると思います。仕事第一の彼は子供の行事などを顧みる事は絶対にあり得ません。妻と子供の待つ家に帰ると、居場所がなく、子供たちは敬語で話しかけてくるそうです。一方で今の世代の方は、子供や家族をとても大切にします。この考えが孫ターンに繋がっていると私は考えています。

子育て第一

「どうせ子育てをするなら、豊かな自然の中がいい」 「2-300万の年収でも、子育てを維持できる」 「万が一の災害を考えると都会暮らしは不安」 「祖父母が近くにいる。結構便利。仕事もそれなりにあるある」 このような理由から、地方への移住を検討している方が多いようです。祖父母がいる町なら、それほどのストレスもなくすんなりと地域に溶けこめるというメリットもあり、祖父母の元へ戻る 「孫ターン」も多く行われているようです。データを見てみましょう。東京にある「ふるさと回帰支援センター」に登録している人は、2008年には50代以上の人が7割を超えていましたが、2014年には10-40代が半数以上となっています。震災などもあり、子育て世代の考え方が変わってきている事がおわかりいただけると思います。

地方にとっては死活問題

 この先の人口減少は日本にとって大きな問題ですが、地方にとっては待ったなしの大問題です。そのため各地方自治体は独自の政策を展開し、少しでも多くの人に移住してもらおうとしています。私事ですが、私が20年以上前に田舎暮らしを検討した際、この制度と環境があれば、どれだけ楽だっただろうな、などと思ってしまいます。私の場合は場所を決めたり、住居を考えたりするにあたって、いろいろと苦労(といっても楽しかったのですが…)があったので、今の政策は至れり尽くせり過ぎて、かえって移住者が根付くのに逆効果になりはしないかなどと変な心配をしてしまうのですが、そんな勝手な心配は必要ないようですね。

どこが人気なのか?

東京地区と大阪地区での移住先人気ランキングを調べてみました。東京では人気順に、山梨県、長野県、岡山県、福島県 大阪では岡山県、和歌山県、兵庫県、京都府、の順番になっています。地方自治体によってはセミナーを積極的に開き、住居や就職の斡旋をしている所もあります。都会から比較的近かったり、高速道路を使えば簡単に行き来ができるというのも、隠れた要因のようですね。

新しい幸せのカタチ

東日本大震災などの経験から、家族の絆を大事にする傾向が更に強まっています。博報堂が実施した「しあわせ風土調査」によれば、女性は三世代同居で地域社会のコミュニティーがある所で子供を産み、育てたいという希望を持っている事がわかりました。人間誰でも、人と繋がる事により、より幸せを実感できるという、今まで忘れかけていた、新しい幸せのカタチが「孫ターン」には現れているのかもしれません。

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