今井雅之が末期の大腸がんであることを告白。衝撃が。
自衛隊出身で空手弐段、柔道初段の今井雅之さん(1961年4月生まれ54歳)が、記者会見で末期の大腸がんであることを発表しました。演劇出身でもあり、自衛隊出身らしい大きな声と武道家を思わせる礼儀正しさ、もちろん演技力にも定評があり、舞台では主演を張っていたものの、これ以上続けることができなくなり「病には勝てなかった」と記者会見で悔しさを覗かせました。
今井雅之の大腸がんは「腸の風邪」という誤診からはじまった
はじめに病院に行った際、腸の風邪と診断を受けたそうです。状況が良くならないために病院を変えたところ、「末期の大腸がん、ステージ4、STAGE IV」と診断されてしまったのです。大腸がんは今や、肺がんを抜いて、がんの中での死亡率がトップとなっています。各種健康診断で大腸がん検診を受けたことがある方も多いと思いますが、果たして今の検診で大腸がんが早期に発見できるのかどうか疑問です。今井雅之さんも、一番はじめのお医者さんで大腸がんが発見できたのなら、もう少し事情が変わっていたかもしれません。大腸がんは具体的にはどのようなものなのか、私たちは普段から何に気を付ければいいのか、大腸がんについて考えてみます。
大腸がんは早期発見すれば必ず治る
日本のおける大腸がんの現実を見てみましょう。大腸がんは臓器別にみた場合、男性においては肺がん、胃がんに続いて三番目、女性においては一番死亡者が多いがんです。大腸がんは治すことができないのでしょうか？いいえ、そんなことはありません。みなさん'がん'と聞くと余命が気になってしまう場合が多いようですが、大腸がんは早期発見し、早期に発見した段階で確実な治療を行えば、完全に治すことが可能だと言われています。しかし、どうして今井雅之さんのような状態になってしまうのかと言えば、大腸がんは初期の段階では症状を自覚することができないのです。定期検診や精密検査において発見された大腸がんは、既に初期段階を超えてしまっている場合が多いのが現状です。あなたがもし、大腸がんになりたくないのであれば、こまめな定期検診、できれば便を採取する方法よりも、内視鏡での精密検査をおすすめします。
大腸がんのステージ4、ステージIVとは？
大腸がんは転移する事が知られており、ステージによってその段階が分類されています。ステージ0が初期段階、今井雅之さんのステージIVは末期です。各ステージの症状と5年以降の生存率をご紹介します。ステージ0は、がんは発見されたものの粘膜の中にとどまっている状態です。いわゆる初期症状です。ステージ0の場合、5年生存率は94.0%。早期発見すれば、大腸がんは治るのです。ステージIは、がん細胞が筋肉でとどまっている状態です。ステージIの5年生存率は91.6%ですから、まだこの段階でも高い確率で治療可能と言えます。ステージⅡは、腫瘍が筋肉を超えて広がっている状態で、5年生存率は84.8%とだんだん数値が悪くなってきます。ステージⅢはaとbに分かれています。ステージⅢaは3個以下のリンパ節に転移している状態で、5年生存率は77.7%、ステージⅢbは4個以上のリンパ節に転移している状態で、5年生存率は60.0%になります。そして今井雅之さんの状態ステージⅣは肝臓や肺などの腸から離れた臓器にまで転移してしまっている状態で、5年後生存率は18.8%と言われています。このように大腸がんは早期発見できるのならかなりの確率で治療する事が可能です。でも、どうして早期発見ができないのでしょうか？治療方法はないのでしょうか？
大腸がんの予防 気を付ける事 生活習慣
あなたの生活習慣を見直して下さい。毎日野菜や果物を食べていますか？肉類は好きですか？お酒を飲みますか？肥満がちですか？定期的に運動をしていますか？これらの質問に答えて食生活の習慣を変える事はとても難しいと思いますが、大腸がんの対策としてとても有効だと言われています。また、普段の生活においても、便に血が混じったり、下痢と便秘を繰り返したり、便が残っていると感じることが多かったり、お腹が張っていると感じることが多いなどの症状が頻繁に表れる場合は要チェックです。大腸がんは初期では症状がないがんですが、進行する際には違和感があります。
大腸がんの症状 このような症状が出ていたら検査を！
大腸がんは徐々に症状が現れます。少しでもおかしいと感じたら、早めに精密検査を受けましょう。以下のような症状はありませか？血便が出る、下血が起きる、便が細い、下痢と便秘を繰り返す、残便感がある、お腹が張っていると感じる、腹痛が起きる、お腹にしこりがある、貧血がおきる、嘔吐する、急に体重が減る、症状の有無にかかわらず、40歳を超えたらできるだけ精密検査を受けるようにしましょう。症状があるないにかかわらず、必ず行うのが有効です。
